ベニカ振っても、こまめにオルトラン吸わせても駆除できないしつこいアザミウマに困っていませんか?
そんな方に、薬品に頼らず強制的にアザミウマを排除する”水没”という方法を紹介します。
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=96%2C96&ssl=1)
ドーモ人柱冨蔵です。
100株以上アガベを育てた経験から、アガベを枯らさず育てる方法や育成のコツを発信してきます。Twitterでは植物育成に役立つ方法を発信していきますので、気軽にフォローください Twitterアカウント⇒@Tommy_steel_ht
この記事ではアガベに住み着いたアザミウマの強制排除に効果的な水没の方法を解説します。
この記事を読めば水没によってアガベから確実にアザミウマを排除できるようになります。
水没駆除のリスク
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2023/07/89ff19b70d3eb0a6e546a763b61e01b6.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)
先ず初めに、水没によるアザミウマの駆除はあくまで”緊急時の必殺技”であると認識しておきましょう。
というのもアガベは非常に蒸れに弱い植物で、
長時間水没させると蒸れて枯れてしまうリスクが高まるからです。
せっかくアザミウマを駆除できても枯れてしまっては本末転倒ですよね。
なので、先ずは正攻法である薬品
・遅効性の顆粒タイプ
で駆除を試みることをオススメします。
ちなみに私が愛用しているのはコチラの商品です。
・スプレータイプ
![人柱冨蔵](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/cropped-d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=512%2C512&ssl=1)
アザミウマは薬品の耐性がつくので、交互に使用することをオススメします
・顆粒タイプ
※アザミウマに効果があるのは”DX”と書かれた青色のパッケージのオルトランです。
ちなみに、正攻法については以下の記事で詳しく書いていますので、是非読んでみてください。
アザミウマの特長
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2023/07/752a15667971c25ab3a3b553fc5a8e0c.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)
アザミウマは体長1~2mmの小さな虫で、
・孵化のサイクル短い(4~10月の間で繰り返し発生)
・薬品耐性が付く(薬品が効かなくなる)
こういう特徴があります。
ちなみに、どうやってアガベを傷付けるかと言うと、
アザミウマは口から出す針を葉に刺して傷付けます。
![人柱冨蔵](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/cropped-d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=512%2C512&ssl=1)
薬品耐性が付くのが特に厄介で、同じ薬品使ってたら効かなくなるから注意が必要
発生時期
活動時期はアガベの生育期と同じ4月~10月頃です。
ということは、生育期初期にアザミウマで調子を崩すと、来年まで成長はお預けになるということ。
なので、3月初旬にはオルトラン等の顆粒タイプの農薬を撒いて予防するようにしましょう。
卵を産む時期
卵は活動期の間20日毎に生み続けます。
なので、気が付くとあほ程増えてるってことも珍しくありません。困ったものですよね。
しかも一度に生む数は100個程度ということで、1ペア100個なので歯止めが利かなくなっちゃいます。
アザミウマが潜むポイント
アザミウマは成虫、幼虫、サナギでそれぞれ潜む場所が異なります。
成虫と幼虫は葉の中
先ず成虫と幼虫は葉の中に潜んでいて、葉の養分を吸って成長します。
ちなみに、硬い外葉ではなく成長点付近の柔らかい部分にいることが多いです。
なぜなら、口から針を出して吸汁するので、柔らかい葉の方が指しやすいからです。
![人柱冨蔵](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/cropped-d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=512%2C512&ssl=1)
気が付くと成長点だけ無くなってたなんてこともあるくらい
サナギは土の中
葉の養分を吸って大きくなった幼虫は、土の中でサナギになります。
但し、チョウチョのように完全に動かなくなるタイプのサナギではなくて、
動き回れるサナギ(不完全変態に近い)です。
このサナギの状態で摂食はしないので、アガベを食われることはありません。
アザミウマに吸われたらどうなるの?
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2023/07/IMG20230109212831-scaled-e1688480689225-768x1024.jpg?resize=768%2C1024&ssl=1)
これはうちで育ててるアトミックゴールドという品種なんですが、
12時の方向と2時の方向に粒々の跡が見えますよね?
これがアザミウマが吸汁した痕になります。
沢山育てている方ならよく見れば数株はこのような食害が出ているのでわかるでしょう。
こうなってくると、この葉が下葉になるまで成長を待たないと綺麗になりません。。。
効果的な水没の方法
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2023/07/5c5b5d01868e55add427f914e27c705d.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)
アザミウマ含む虫は、人間が想像しているよりも長い時間呼吸しなくても生きられます。
しかも、もし水没させても鉢の中や成長点付近は空気の層があるのでそこで呼吸することができます。
そういうこともあって、想像以上に長い間生きていられるのです。
ではどうするのか?
界面活性剤投入
界面活性剤を水没させる水に少し加えましょう。
この記事で伝えたかったことはこれがほぼ全てです。
実は、大半の虫は溺れないように空気の通り道は水が弾くようになっています。
そういう特徴もあって、水没させてもなかなか溺れてくれません。
そこで、水を弾かないようにする効果がある”界面活性剤”を投入して窒息させやすくしてやりましょう。
ということです。
界面活性剤は身近なものでは、
・洗濯用洗剤
・ベニカや花いとし等の農薬
この辺りのものを水没させる際に入れておけば成功率は各段にUPすると思います。
特にベニカや花いとし等のスプレータイプ農薬は、持っている方も多いのではないでしょうか。
入れる量は少なくても効果はありますが、少な過ぎる場合駆除までに時間がかかるので、
その場合は水を攪拌して親水の効果を高めましょう。
![人柱冨蔵](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/cropped-d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=512%2C512&ssl=1)
洗剤を使う際は水没後シャワー等で洗い流しましょう
必要時間放置
これはあくまで私の経験での目安ですが、1時間程度は少なくとも毎回水没させています。
中にはもっと長時間水没させる方もいますが、蒸れて枯れるリスクもあるため短い時間から試してみることをオススメします。
※言われた通り1時間放置して枯れたやんけ、、、と言われても責任は取れないので自己責任でお願いします。
まとめ 薬品を使いながら上手にアザミ退治しましょう
基本は農薬を散布したり、農薬を株に吸わすことで対処する方が無難です。
ですが、弱ってきていたりして緊急性が高い場合は、半ば強引に水没させてせん滅しましょう。
その際には界面活性剤を忘れず入れて成功率を上げてやることをオススメします。
虫はしつこいので嫌になりますが、賢く駆除して素敵な園芸ライフを送れることを願っています。
ではでは。
↓リンクをポチッてくれると死ぬほど喜びます
お問い合わせは以下からお願いします
コメント