SNSで植物の画像を見ると、プラスティックの鉢に植わっていることが多いですよね。
しかも同じ形のものをよく見かけませんか?
それは、恐らく”スリット鉢”と呼ばれるプラスチック製の鉢です。
まぁ安いから使われているんだろうな。と思うかもしれませんが、
実は、植物が良く育つという理由で積極的に使用されているんです。
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=96%2C96&ssl=1)
ドーモ人柱冨蔵です。
100株以上アガベを育てた経験から、アガベを枯らさず育てる方法や育成のコツを発信してきます。Twitterでは植物育成に役立つ方法を発信していきますので、気軽にフォローください Twitterアカウント⇒@Tommy_steel_ht
この記事では何故スリット鉢なら植物が良く育つのか、植物育成のメカニズムから解説していきます。
この記事を読めば、植物を上手に育てるためにどのような視点で鉢を選べばいいのかわかるようになります。
そもそもスリット鉢ってどんな構造?
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG20230219115957-scaled-e1680269922233-741x1024.jpg?resize=741%2C1024&ssl=1)
スリット鉢はこのように底にスリットが入っています。
実はスリット鉢は、スリットの部分以外にも植物が良く育つための仕掛けがいくつかあるのが特徴です。
あまり気にして見たことが無いかもしれませんが、かなり考えられて作られている製品なんです。
ナゼ植物が良く育つの?
その理由は、根がよく育つように作られているからです。
スリット鉢の特長としては大きく分けて三つあります。
・排水性が良いこと
・植え替えが少なくて済むこと
この三つです。
先ず、
強い根が育つこと
植物が生育する上で最も重要なのが、強い根が育つことです。
なぜ強い根が育つのかというと、
スリットで空気根切りできるから
実は植物の根は空気に触れると、その根は成長を止めるという性質があります。
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2023/04/1.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)
そうするとどうなるかというと、他の場所から根を出そうとします。
他の場所から根が出ると値の量が増えていくので、植物の生育に重要な根が育つということです。
他にも、
根を簡単に成長させない
という特徴もあります。
空気根切りと考え方は近いですが、根が何かにぶつかるとストレスを受けて
といった効果も得られます。
例えば鉢が四角や多角形だったり、鉢の内側に凹凸があったりするのは、
この効果を期待してそういう形になっています。
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2023/04/2.jpg?resize=1024%2C576&ssl=1)
排水性が良いこと
特にアガベ等の多肉植物は、根腐れし易いのでなるべく土は乾燥気味に育てることが多いです。
スリットが入っていると鉢の側面からも水が抜けるので、
鉢底にしか穴が開いていないような鉢よりは水が抜けやすい特徴があります。
また、
空気を取り込みやすい
という特徴もあります。
実は、植物の根も呼吸しています。
根が呼吸するためには酸素が必要なのですが、スリット鉢はスリットから多くの酸素を取り込めるので、
鉢底にしか穴が開いていない鉢に比べて呼吸がしやすくなります。
![人柱冨蔵](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/cropped-d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=512%2C512&ssl=1)
要は酸素が無いと窒息して根が死ぬということなので、生育が遅くなります
植え替えが少なくて済むこと
植え替えをすると、多少なりとも根を千切ってしまうので成長が遅くなります。
なので、植物の植え替えは少ないに越したことはありません。
なぜスリット鉢は植え替えが少なくて済むのかと言うと、
鉢の中に効率良く根を張らせることができるからです。
例えば
底にしか穴の開いていないプラ鉢
![](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2023/04/f3af36ac44c2abc04b17a2b1cdd13128.png?resize=287%2C263&ssl=1)
このタイプだと、鉢全体の20%程度しか根を張ることができません。
理由は、空気根切りできず底の方で根がとぐろを巻くようにルーピングしてしまうからです。
ルーピングしてしまうと、底にしか根が張らず、鉢の上の方が使えません。
ですが、
スリット鉢は約80~90%くらい根が張れる
と言われています。
底の方で根がルーピングせずに、鉢の上の方からも根が出るので、
鉢全体に根を張ることができます。
![人柱冨蔵](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/cropped-d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=512%2C512&ssl=1)
スリット鉢で育てればアガベは大体1年くらいは植え替えなくてもOK
特にアガベは根を縦に深く伸ばすので、深鉢タイプがおススメです。
どうやって使えばいい?
注意するポイントは二つ。
・土の上に置かない
これをすればとりあえずOKです。
鉢底石を入れない
これは理由は単純で、スリットから土が排出されにくくなるからです。
植物の根が育ってくると、中の土ってどうなるの?
って思ったことありませんか?
実は、土は鉢の隙間から押し出されて排出されています。
ですが、鉢底石があると排出されないので、鉢の中がどんどんパンパンになっていって
隙間が無くなって根腐れしてしまいます。
土の上に置かない
こんな感じで、土の上に鉢を置くとそのまま地面に根が張ってしまいます。
なので、せっかく空気根切りできる構造なのに、空気根切りできなくなってしまうんですね。
![人柱冨蔵](https://i0.wp.com/tommy-steel-heart.com/wp-content/uploads/2022/03/cropped-d160a53f71104dc4e5ed3c300ba3ba79.jpg?resize=512%2C512&ssl=1)
凹凸の付いたトレーの上に置くと排水性や通気性を妨げないよ
まとめ 鉢の構造を見直してみてください
植物を育て始めた頃は、デザイン以外で鉢に目を向けることはないかもしれません。
ですが、その構造が植物の生育に大きく左右することになります。
一度、鉢の構造を観察して根が育ちにくい鉢になっていないか確認することをおすすめします。
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