希少な種類の未発根(みはっこん)アガベを購入したものの、
発根管理に失敗して腐らせてしまった経験はありませんか?
私もかなり多くの株を発根させることなく星にしてきました。
ですが、こんな私が今ではほぼ100%の確率で発根させることができるようになりました。
ドーモ人柱冨蔵です。
100株以上アガベを育てた経験から、アガベを枯らさず育てる方法や育成のコツを発信してきます。Twitterでは植物育成に役立つ方法を発信していきますので、気軽にフォローください Twitterアカウント⇒@Tommy_steel_ht
この記事では、アガベを安定的に発根させる方法について解説していきます。
この記事を読めば、未発根株を腐らせることなく発根させることができるようになります。
発根管理って何?
そもそも発根管理とは何ぞ?って方もいると思いますのでサラっと説明します。
発根管理というのは、
・死んで機能しない根しか無い株
こんな株から根を出させるための儀式的なものです。
特に発根させる難易度が高いのは、そもそも根が無い状態の株です。
それは何故かと言うと、根を出すための組織が無いからです。
どうすれば根が生えるの?
根を生やすには株の根元に”オーキシン”と呼ばれる植物ホルモンを集める必要があります。
このオーキシンは光を嫌う性質があるので、根を出すために作用させたい場合は
株の根元を暗くしてやれば集めることができます。
逆に葉の部分は明るくしておかないと根元にオーキシンが集まらないよ
ちなみに、このオーキシンが発根管理する株の中にあまり存在しない場合は発根しないため、
薬品を使って強制的に吸わせる必要があります。
オキシベロンという商品を株に吸わせることで強制的にオーキシンを取り込むことができます。
小さいボトルが無く少々高価ですが、希釈するタイプなのでかなりの量の発根管理にイケます。
発根のメカニズムについて詳しく知りたい方はコチラの記事をドーゾ
腐りの原因って何?
腐る原因の大半は株の中に雑菌等が浸入して増殖して起きます。
雑菌の浸入経路は、
・傷付いた葉からの浸入
この二つが主な経路になります。
雑菌は25~30℃程度の温度の場合に爆発的に増殖するため、
発根管理する場合は25℃未満でトライすることをオススメします。
株の根元から侵入した場合
こんな風に葉の根元付近が透明になって腐っていくことが多いです。
その場合は、腐った葉を剥いで一刻も早く乾燥させましょう。
乾燥させる際に、剥いだ葉の付近に殺菌剤を塗ることをオススメします。
綿棒で少量取って根元にグリグリしておけばOKです。
根元から腐る場合は成長点まで一気に腐る場合が多いので、早めの対処が必要です
傷付いた葉からの浸入
傷付いた葉から侵入するパターンは、葉を全て剥ぎ取らなくてもいい場合が多くあります。
画像のように腐った部分を一部だけ切除しておけば、葉を剥ぎ取る必要がありません。
この場合も、葉を剥いだ場合同様にダコニールで殺菌しておきましょう。
葉が無くなると、葉の中のオーキシンも無くなることになるので発根し難くなります
腐らせずに発根させる方法は?
数々方法はありますが、結局土に刺す土耕が一番腐らせずに発根させることができています。
ポイントは、いじくりまわさずに株が発根したいタイミングまで根気強く待つということが重要です。
わかっちゃいるけどこれがなかなか出来ないんですよね、、、
土耕管理の手順
ここからは具体的に土耕による発根管理手順を紹介します。
どの発根管理方法でも基本は同じですので、参考にしていただければと思います。
ダコニールで殺菌
先ずは希釈したダコニールで殺菌します。
パッケージに希釈濃度が記載されていますが、当然アガベのような多肉植物の記載はありません。
あまり濃度を気にしたことはありませんが、カルピスぐらいの濃さでOKだと思います(適当でOK)
土を熱湯で消毒※
これは賛否あるかもしれませんが、私は毎回土を熱湯で殺菌しています。
賛否ある理由は、土の中に良い微生物も生きているため熱湯でその微生物を駆逐してしまうからです。
そのことは理解していますが、私は雑菌繁殖の方が嫌なので毎回熱湯を浴びせてます。
土はサボテン用の水はけのいい土にしておきましょう(根が生えた後の管理が楽なので)
土に刺して待つ
初回は葉の中のオーキシンが足りてるかどうかわからないので、
除菌後そのまま土に刺して2週間程放置します。
その際、土は濡らしておきましょう。
後は、土が乾いてそうだなと気が付いたときに霧吹きでシュッシュする程度でOKです。
オキシベロンでオーキシン吸わす
2週間程度放置しても発根しない場合は、オーキシンが足りていない可能性があります。
その場合、一度土から株を取って3,4日乾燥させた後に希釈したオキシベロンを吸わせましょう。
これは正解はありませんが、私は希釈濃度100倍くらいでいつも試しています。
株毎に必要なオキシベロンの量も違ってくるので正解は無いよ(中には原液を吸わす人もいます)
オキシベロンに浸した後に再度土に刺して様子を見ましょう。
これを何度か繰り返せば自ずと根は生えてくると思います(私はこの方法で失敗0です)。
まとめ やる気スイッチが入るまで待とう
早く成長させてかっこいいアガベを育てたい気持ちは痛い程わかります。
ですが、発根管理中に腐らせてしまっては元も子もありません。
多少時間が掛かる方法かもしれませんが、腐らせないことを第一に気長に根が出るのを待つことをオススメします。
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