アガベは基本的にメキシコ等の暖かい地域に生息しています。
なので、基本的には寒さにめっぽう弱いです(中には寒さに強い品種もあります)。
基本的に5℃を連続で下回る環境では冷害が発生し易くなり、
最悪の場合枯らしてしまう危険が高まります。
ドーモ人柱冨蔵です。
100株以上アガベを育てた経験から、アガベを枯らさず育てる方法や育成のコツを発信してきます。Twitterでは植物育成に役立つ方法を発信していきますので、気軽にフォローください Twitterアカウント⇒@Tommy_steel_ht
この記事では、冷害が出たときの見極めと、冬場どう管理すればいいのか理解することができます。
そもそも冷害ってナニ?
人間でいうところの凍傷のようなもので、植物の細胞が破壊されて元に戻らなくなります。
特に葉に水分を多く蓄えているアガベのような多肉植物は、
中の水分が凍ることで水の膨張によって体積が増えて細胞が破壊され易くなります。
なので、葉に水分を多く含む品種程寒さに弱い傾向にあります。
アガベはそもそも暖かい地域に生息しているので全体的に寒さに弱いよ
冷害の見極め
冷害は葉を痛める危険性があるということはわかったけど
どういう状態が冷害が出ている状態なのかわからないと対処できないですよね。
ここでは冷害が出そうなときの見た目の変化と、品種ごとの耐寒温度の目安について説明します。
見た目
この写真は壊死一歩手前の状態です(もう間もなく株がお亡くなりになるという状態)。
健全な時と見比べると一目瞭然で、冷害が出ている株は
・斑が消えていっている
このような特徴があります。
この株実は、前日まで全然冷害が出ていなかったのに、一日でここまで冷害が進みました。
☟健全な状態
見比べると色つやも全然違いますよね。
品種ごとの耐寒温度
実は、アガベは一律寒さに弱いわけではなくて、比較的寒さに強い品種もあります。
ここでは、巷で良く出回っている品種をメインにおおよその耐寒温度を載せておきます。
3℃ | スーパークラウン | ピンキー | |
0℃ | チタノタ | ネバデンシス錦 | 五色万代 |
-1℃ | イシスメンシス | ホリダ | |
-2℃ | 笹の雪黄覆輪 | ||
-3℃ | 笹吹雪 | パラサナ錦 | モンタナ |
-5℃ | 笹の雪 | 白糸の王妃 | リュウゼツラン |
-10℃ | ネバデンシス | パリー |
気温はあくまで目安で、ダメージを受けているかどうかは株の状態をよく観察しよう
こう見ると、みんな大好きチタノタはそこまで寒さに強くないですね。
ここに載ってない品種はどうすればいいのよ、、、
って方は、NHKから発売されている”趣味の園芸 アガベ”に載ってるかもしれないので
買って見てみてもいいかもしれません。
他にもいろんな情報が載っているので一冊持ってても損は無いです。
どう管理すればいいの?
日光になるべく当てること(予防)
日光に可能な限り長く当てることで、
・光合成できるので株自体が弱らない
こういった効果が期待できます。
冬は日照時間が短いのでなかなか長時間日光に当てることは難しいかもしれません。
ですが、可能な限り長く日光に当ててあげましょう。
植物は環境に順応しようとするので、あえて外気に当てて少しずつ寒さに慣らすという方法もあります
霜が降りないように物理的にカバーすること(予防)
ただ気温が低いだけの場合は冷害の予兆が現れることが多いので、
なんとか枯れる前に対処することができます。
ですが、霜や雪に当たると一気に葉の温度が低下し、最悪の場合一日で枯れる可能性があります。
なので、そうならないために物理的にカバーしておくことをオススメします。
以下のようなもので覆って霜や雪から株を守りましょう。
・発砲スチロール
・藁
・ペットボトル
・段ボール
・プチプチ
但し、日光を遮る素材は日中は外す手間があるので、寒冷紗やペットボトル等の比較的日光を透過する素材がおススメです。
水遣りの回数を減らす(予防)
水遣りの回数を減らすことも予防につながります。
どういうことかと言うと、春や秋のようなペースで水遣りをすると、
・葉の中の水分が増えて凍りやすくなる
・水が乾くペースが遅く根腐れする
こういった悪影響が生じる可能性があるからです。
アガベは冬は休眠期なので、水をあげなくても枯れることはありません(月2くらいでもOK)。
私の水遣りのペースは鉢の中が完全に乾いてから3~4日後くらいなんですが、
冬場はなかなか土が乾かないので見極めがとても難しいです。
なので、きっちり見極めたい株限定ですが水遣りチェッカーで確認したりしています。
緊急時は室内退避(治療)
対策はしていても外管理していると年に何株かは冷害が出ます。
冷害が出た株は一目散に室内に退避させましょう。
そして一刻も早く株を温めましょう(スピード重視)。
私はいつも新聞紙を上から被せてヒートマットで温めてます。
一度寒さにやられた株は春まで室内で様子見することをオススメします。
休眠期ということもあって、完全に元に戻るには一冬くらい掛かるよ
☟ちなみに寒さに当てて再生してきた株がこんな感じ
何となくわかるかな?
葉の表面がボコボコしているんですけど、この部分が恐らく細胞死んでるところだと思います。
耐えてそうですが、ここから炭素病のように黒ずんで葉が枯れていきました。
枯れていく葉はもう元には戻らないので、他の葉に悪影響及ぼさせないようにちぎりましょう
まとめ 日頃の観察が一番重要
耐寒温度も述べましたが、兎に角毎日良く観察することが一番の予防になると思っています。
厄介なのは一晩で株が枯れるレベルまで冷害が進むことです。
そうならないために、冬場は毎日天気予報をチェックして、出かける前に、
・日中に日が当たるか場所の確保
最低限でもこれくらいは考えて外で育てましょう。
ちなみに家の中でも気温が低いと冷害が出るので、気を抜かずに毎日観察することを心がけましょう
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